研究課題1
PBTとCBT同じ趣旨の問題でも
出題形式が変わると正答率は異なるのか?

PBTとCBTの違いを調査する【研究1】「焼き直し研究」


ペーパーテストの形式と同じ問題を動画などに変えたCBTとの違いは?
問題の状況を説明する際には、文章で多くの情報を伝える必要がありました。そのため、求められている力が理科の学力以前に、文章の読解力なのではないかと批判されることがありました。CBT化してアニメや動画、カラー写真などが活用することで、文章で伝えなくても一見して状況が理解できるようになります。全国学力・学習状況調査の過去問題を動画などに置き換えて出題した際には、これまでのPPTの場合と解答が異なるのではないかと考えています。 研究課題1では、ペーパーテストで出題した問題を、問題の趣旨をそのままにして見やすくして文章を減らした形で焼き直したらどうのように結果が異なるかを調べます。

「焼き直し問題研究」調査の組み合わせ
本研究を行う際には、①全国学力・学習状況調査をそのまま実施するPBT群(PBT群)、②全国学力・学習状況調査をそのまま実施するPBTをタブレット端末などでそのまま閲覧する形のPBTをシステムにそのまま移植しただけ(画面上でPDFを見ているような出題で、解答は端末上で行う*記述を除く)の群(PBT移植群)、③全国学力・学習状況調査の出題趣旨はそのままで、文字の多い問題を動画やアニメーションを入れた群(CBT-1群)、④全国学力・学習状況調査の出題趣旨はそのままで、文字の多い問題を動画やアニメーションを入れたものに、さらに文章をナレータが読む群(CBT-2群)の4つのグループを設定。
原則は、同レベル群(同じ学校)を可能な限りこれらの組み合わせを調査することにした。

紙の問題を移植する場合、出題形式は大幅に変化しない
紙の問題のままCBT化しても、出題方法についてCBTの良さを十分に活かし切れていません。なぜならば、紙ベースで出題する時点で児童が答えられる、説明できる範囲を狭めてしまっているからである。メリットとしては、長い文章を動画やアニメーションで視覚的に情報が提供できるので理解しやすい、解答時に集計が早いという点である。